その八 健康診断


落語家の肖像 医者 今日は健康診断の日ですよってに、診察さしてもらいまっせ。
研究所長
診察て、わし、どっこも悪いとこないで。堪忍してえな。
医者
はい。口を開けて。所長はん、こら重病でっせ。舌が二枚ある。
研究所長
そらえらいこっちゃ。去年は三枚あったのが一枚減ってしもたがな。
医者
あほなことばっかり言うてんと。どこぞ具合悪いとこおまへんのかいな。
研究所長
具合悪いのは商売の方だけや。さっぱり"わや"、やがな。昨日納品したプリント基板な、あれな、火ぃ噴いてしもたがな。
医者
葛根湯を飲みなはれ。熱が下がる。
研究所長
CPUとメモリーのタイミングが全然合わへんねん。どないしょ。
医者
救心を飲みなはれ。"どうき"がとれる。
研究所長
明日5本納品せなあかんソフト、まだ3本しかでけてへんがな。
医者
龍角散を飲みなはれ。5本といえば龍角散。
研究所長
ゲートアレーの設計をしくじってしもたがな。
医者
心配いらん。最近はええ物が出てます。自動販売機でも買えまっせ。マイケルジョーダン君がテレビで宣伝してはる、あれだんがな。
研究所長
ゲートアレーにはゲータレードが効く、わけないやろ。あっほー。